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【イベントレポート】テーマは「死について話そう」。&for usのリアルイベント 死のワークショップを開催しました!
「&for us」として二度目となるリアルイベント、「死のワークショップ by &for usー「死について話そう」を開催し、今回も多くの方にご参加いただきました。
会場は前回と同じく、東京・高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」のお隣にあるシェアスペース「小杉湯となり」。第一回の「死について知ろう」に続き、今回は「死について話そう」をテーマに、2023年1月29日(日)と2月19日(日)の2回に渡っての開催となります。
ワークショップでは普段はなかなか触れる機会のない「葬儀」や「相続」について話し合いながら、講座を通じて“知る”ことや、簡単なワークや課題を通じてよりよい人生について考え、家族と“話す”ためのテクニックを身につけることを目指します。
スピーカーを務めるのは、アンドフォーアス株式会社代表・柴田 駿と、小誌で記事の執筆も行う上智大学大学院実践宗教学研究科死生学専攻の研究者・市川 岳のほか、相続などについて詳しい特定行政書士の床鍋 義博が登壇。
まずは「“葬儀”ってなんだ?」について、葬儀会社への勤務経験もある市川による具体的な葬儀のシミュレーションを実施。より実践的な打ち合わせ内容を再現することで、参加者のみなさんにも起こりがちな問題や悩みに直面してもらいました。
ふたつめの講義は「“相続”ってなんだ?」を議題に、相続のプロである特定行政書士の床鍋氏が具体的な事例を紹介しつつ、いまからでも取り組める終活について紹介。参加者の皆さんには「相続チェックリスト」を記入してもらうことで、自身や親の相続を取り巻く実情や課題点を再認識してもらいました。
最後の講義「“現状”を見つめる」では、両親と相続の話をするときの気まずさを少しでも払拭するための方法について、参加者全員で話し合いました。この“作戦会議”では、親世代と子世代の双方からさまざまな声が挙げられました。
- 遺言書を書いて保管している。
- 生前贈与についてTVで見て親と話した。
- 終活をやってほしいと直接言うのではなく、自分が終活で何をしているかを親に共有している。
- お坊さんを呼ぶかどうかでモメた。それをきっかけに深く話すようになった。
- 葬式に呼びたい人がいるか聞いた。
- 戒名への価値観の違いがあった。 等
こうした具体的な思いを意見交換することで、個々が抱える相続の悩みに対して共感し、両親とのコミュニケーションを進めるためのヒントを見出すことで、自身が進むべき道筋が見つかったという方もいらっしゃったようです。
イベント終了後のアンケートでは、今回もみなさんから多くのポジティブなコメントをいただくことができました。
「死後に必要となる手続について知ることができて良かったと思いました」
「娘の側が自分(娘)の遺言を考えて両親に話を振るという方法は参考にしたいと思いました」
「死亡届などの手続きの手間がかかるようなので、事前の心構えや準備が必要だと知れました」
※すべて原文ママ。一部抜粋
次回は『死のワークショップ by &for us ー「死について話そう」』の後半を、2月19日(日)に開催予定。家族との会話や遺言書の作成など、葬儀や相続の準備・実践におけるより深い部分について話し合います。ご参加を希望される方は、以下のフォームからお申込みください。
https://forms.gle/G5p4Mi1eKo3rArG48
※運営からの返信をもって参加の確定とさせていただきます。
タイムテーブルなどの詳細は下記をご参照ください。
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中澤範龍
出版・広告の現場を経て、さまざまなメディアのプロジェクトに編集者として参画。後世に残したい日本の工芸技術やロストテクノロジーを再発見・記録するプロジェクト「Missinglink 」メンバー。株式会社EditReal取締役。