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Q.独り身の自分の財産は、誰に相続される?

40代の、いわゆる“おひとりさま”として暮らしています。 最近同世代の友人が病気で亡くなり、自分がこの世を去ったときのことが不安になりました。 いま自分がいなくなったとしたら、独身で子どもがいない自分の財産はどこにいってしまうのでしょうか?

  • 遺言書

Answer.

ある人が亡くなった際、その方の資産を誰が相続するかは、大きく分けてふたつのケースに分かれます。一方は亡くなった方が遺言書を作成しているケース。もう一方は遺言書を作成していないケースです。

前者の場合、基本的には遺言書にしたがって相続が行われます。
後者の場合、民法にしたがって相続人(「法定相続人」といいます)が決まります。
(参考記事:この場合の資産、相続する人は誰?
今回は、ご相談者さまが遺言書を作成せずに亡くなった場合について解説します。

ご相談者さまは独身とのことなので、まずはご両親が。ご両親が他界されている場合は、兄弟姉妹(亡くなっている場合は甥や姪)が、相続人となります。
ご両親も兄弟姉妹・甥や姪もいらっしゃらない場合には「相続人不存在」という状況となり、特別縁故者(※)への財産分与が、特別縁故者もいない場合は財産は国庫に帰属され国のものとなります。

(※)生計を同じくしていた者(内縁の配偶者、事実上の養子・養親)、看護や介護をしていた人などが該当します。

独身の方の法定相続人となる両親や兄弟姉妹は、相続発生時には高齢となっている、もしくは死亡している可能性があり、不本意な相続となってしまうケースも多くあります。
相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額は、2021年度で647億円と過去最高金額になっていて、10年前の倍近くに増えています。この背景には、いわゆる“おひとりさま”の増加があるとも言われています。

ご自身の財産を希望通り相続したい場合は、ぜひ遺言書の作成をご検討ください。
(参考記事:遺言書は、いつ書くべき?

『&for us』事務局及び提携士業事務所では、
遺言書の作成や相続手続きのサポートを含む終活や相続関連のご相談を受け付けております。
ご希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。

 

この回答の監修

行政書士:柴田 駿

行政書士:柴田 駿

アンドフォーアス株式会社

アンドフォーアス株式会社代表。1992年生まれ、東京都出身。 慶応義塾大学卒業後、東急(株)に入社。不動産の売買業務等に従事した後、ベンチャー企業に転職。投資型クラウドファンディングの新規案件組成等を担当。 2021年にアンドフォーアス株式会社を設立。趣味はテニスと街歩き。 行政書士 / 相続診断士 / 宅地建物取引士 / FP

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